※この記事は、あくまでも個人的な見解だということをご理解いただけると幸いです。
【ファースト・マン(原題:First Man)のぼっちポイント】
84%/100%
以前から『アリータ:バトル・エンジェル』同様、映画館で毎回予告編が流れてきていた流れで観てみた。
『ファースト・マン』だけに一番乗りで(笑)
ストーリー紹介
詳しい説明はあまり必要ないと思うが、この作品はアポロ11号の船長として知られるニール・アームストロングの実話に基づくお話。
彼が人類初の月面着陸を果たすまでのストーリー(アポロ計画が中心)を家族や仲間との関係などのヒューマンドラマも交えながら描いている。
主演のニール役には『ラ・ラ・ランド』や『きみに読む物語』でおなじみのライアン・ゴズリング、妻のジャネット役には『蜘蛛の巣を払う女』で主演を務めたクレア・フォイ、監督は以前もこちらの投稿で触れたデイミアン・チャゼル監督。因みに、ゴズリングとは2度目のタッグである。更に、製作総指揮にあのスティーブン・スピルバーグも名を連ねている。
予告編▼
感想
まず、さすが宇宙関連の映画だけあって音が凄い。
序盤からロケットの「ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴォォォォォォォォォ」という音が怖いくらいに響いてきた。その音で地面が揺れていたせいか、(ロケットまではいかないが)本当に乗り物に乗っているようなリアリティさがあり、このような効果は自宅では中々つくれないため、映画館で観るべき映画だと思った。そして、これとは対照的に完全に静寂なシーンも複数あり、聴覚的にもこだわりを感じさせる作品だった。
観始めた時、真っ先に『ゼロ・グラビティ』を思い出した。ただ、あの映画は舞台がほとんど宇宙で、地上シーンが出てこないため、最初は「似てるかな?」と思ったが、内容的には全く異なるものだった(ヒヤヒヤ感はかなり似ていたけど)。というのも、『ファースト・マン』は実話に基づいているため、人間関係も良く描かれている。
ニールの妻、子供、同僚など地上での色々と宇宙での出来事に感動する場面もあり、毎回恒例の場内すすり泣きが起こっていた(また今回も泣けない自分は冷血人間?)。
また、個人的には想像以上にシリアスな映画だったことにも驚いた。勿論、おちゃらけた映画だとは思っていなかったが、最初から最後まで内容的にも結構ヘビーであるため、軽い気持ちで観るような映画ではないかもしれない。
因みに、この映画の中で(自分が)感慨深い気持ちになった点は人間が今まで不可能とされてきたことを可能にするために、大きなリスク背負い、多大な犠牲を払ってまでも、夢を夢で終わらせまいと、必死に奮闘する姿である。こうやって人類史が塗り替えられていくのだなと感じることができた。
このようなことを踏まえて、誰もみたことのない景色を目にした登場人物たちの心情を考えると、言葉にできない感情が湧き上がってきただろうと思った。
また、ストーリー自体は観ていて展開が比較的容易に想像できてしまうため、悪いことが起こりそうなシーンの前だと目を背けたくなってしまった。そして、視覚的側面(カメラワークなど)に関しては、登場人物の目のクロースアップがかなり多いため、役者は目で語りかけるような演技が多かった気がするし、観ている側としてはそれが良く伝わってきた。青い瞳が地球みたいで綺麗だった。他には窓からの景色や物からの反射など、視覚的にも聴覚的にもこだわりをみせている作品だった。
これほど人々が苦戦した月面着陸が今後宇宙エレベーター(月までは届かないだろうが)などの科学技術が発展することで「誰もが行ける場所」になっていくのだろうか?
だとしたら、ニールの
"That's one small step for (a) man, one giant leap for mankind"
(これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である)
という言葉は更に意味を持つものになるものの、誰一人、その地でこれほど素晴らしい言葉を残すことはできないだろう。
2023年に月旅行(#dearMoonプロジェクト)予定のZOZOTOWN前澤友作氏を含む鼎談▼
日本初の有人月面着陸機なるか▼
P.S. 『20XX年宇宙の旅』は現実可能となるのか?